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分散協調視覚システムのためのハードウェア、ソフトウェア基盤

現在本プロジェクトでは、分散協調視覚システムのためのハードウェア、ソフ トウェア基盤として図4のようなシステムを設計、開発している。

観測ステーション:
本プロジェクトでは、多自由度カメラ雲台を備えた実時間3次元画像・映像処 理装置を1つの観測ステーションと考え、それらをネットワークで結合した ものを分散協調視覚システムのハードウェア基盤とする。観測ステーションの ハードウェア構成は次のようにする。
実時間映像伝送・処理用超高速ネットワーク:
広場や交差点などのように、限られた空間内を多数の対象が移動する状況 では、観測ステーション群を超高速ネットワークで密結合し、ビデオ映像の実 時間伝送およびその並列処理を行う、並列・分散ネットワークシステムが有効 であると考えられる。現在、そのためのネットワーク装置としては、Myrinet (1.28Gbps)を考えており、それによってPC(OSはUNIX)クラスタを形成し、 密結合観測ステーション群を実現する。PCクラスタおよび通 常のEther-Net LAN、移動ロボットとのコミュニケーション用無線LAN、さらに は遠隔地に置かれた観測ステーションをつなぐATM LANを合わせたシステムの 全体的ネットワーク構成は図4のようになる。
並列・分散処理用ソフトウェア:
上記のように、分散協調視覚システムのハードウェア・プラットフォームには、 多様な処理装置が含まれ、それらのためのソフトウェアをいかに作成するかが 大きな問題となる。
移動ロボットプラットフォーム:
本プロジェクトは、視覚に基づく観測ステーションと移動ロボット、移動ロボッ ト同士のコミュニケーション、協調行動機能を強化学習によって獲得すること を目指しており、そのための移動ロボットプラットフォームを作成する必要が ある。当初は,まず視覚に基づく協調行動学習のシミュレーションによってそ のアルゴリズムを考案する。次に、シミュレーションプログラムと実機ロボッ トの駆動プログラムを共通化し、プログラム開発者が容易に実環境とシミュレー ション環境で実験できる研究環境を整備する。

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Figure 4: 分散協調視覚システムのハードウェア・ネットワーク構成