担当:松山 隆司,和田 俊和,東海 彰吾,日浦 慎作(京都大学)
今年度は,まず室内を対象とした分散協調視覚システムの実験を行うための環 境として,光環境を調整することができる実験室の整備を行った.この部屋は, 京都大学工学部3号館の地下003号室を以下のように改装したものである(図 4).
まず,光環境については以下のように設計した.
Figure 5: 実験スペースを撮影した画像(水平画角 )
Figure 4: 部屋のレイアウト
黒色カーテンで囲まれた実験スペースは,約 の四角形であ り,カーテン枠の四隅(床から約3m)に,後述する視点固定型パン・チ ルト・ズームカメラ(SONY EVI G-20)を取りつけてある.各カメラには,カ メラ制御・画像処理用の計算機(SUN ULTRA 1300 + SNAPPER Real Time Video Capture Board)が1台ずつ取りつけられており,パン・チルトを変更すること により,実験スペースの任意の位置は3台以上のカメラから観測可能である (図5).
この実験スペースを利用して,各カメラのキャリブレーション等の基礎実験を 行うと共に,本年度開発した対象追跡システム(本報告書 および),動作認識 システム(本報告書)などの開発を行った. 特に,基礎実験では,レーザビームを照射してカメラレンズの特性を計測 するなど,外部からの光を完全に遮断した状態で行わなければならない実験も 多くあり,この実験スペースが大いに活用された.