人間の情報処理の理解とその応用に関する研究

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研究の狙いと内容

人間と共生する機械を実現するには、

といった多様なメディア・知覚系 を介した、人間・機械相互間のマルチモーダルな動的インタラクションを実現する必要がある(下図参照)。そのためには、人間側、機械側それぞれが知覚と行動を介してそうした動的インタラクションにどのようにかかわればよいのかに関する研究が重要となる。

特に本柱では、伝統的な「もの」の科学から「こと」の科学への転回を長期的研究ビジョンとし1マルチメディアデータを介したマルチモーダルなリアルタイム・インタラクションを「こと」の有用な様相の1つと考え、人と「こと」との関わり合い方の解明および、人にやさしい「こと起し」の実現法の開発を目指す。こうした観点からの研究を通じて、情報学という新たな学問領域が目指すべき方向を探るとともに、情報学が社会とどのように関わり合っていくのか(役立つのか)を考えることが可能となり、情報学研究の社会的意義を明らかにできると考えられる。

具体的には、日常生活環境において人間と共生できる機械を実現するための基礎研究として、本柱では以下の課題を取り上げる。

人間の情報処理の理解とその応用
図1: マルチメディアデータを介したマルチモーダルなリアルタイム・インタラクション

1この考え方は、柱長の私見であるが、それによると、情報とは「こと」の1つの様相であり、人間(機械)が、知識に基づいてデータ(「もの」)を解釈するという「こと」が起ることによって情報が生まれると言える。

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