平成13年度の研究成果のまとめと今後の展望
(4)研究構成
II-2. 「人を魅する」
- 人を魅了する映像情報提示(公募研究:竹村班,山澤班,日浦班,中村(裕)班)
人間は情報の多くを視覚によって得ていると言われることから,映像メディアによる情報提示はヒューマン・マシン・インタラクションの実現にとって重要な基盤技術となる.このグループでは,従来のディスプレイ画面上での映像表示といったコンピュータシステム内部に限定された表示技術ではなく,実世界環境における独自の撮影および表示装置の開発を基盤とした以下のような多様な映像表示法の考案を行い,それぞれ実用レベルに近い成果を得ている.(i)環境に埋め込まれた赤外線LEDの位置に基づいて,実世界とCG映像との3次元的な位置合せを行い,シースルーHMDを使った複合現実感(実世界と仮想世界を映像として一体化させる)表示を実現する.(ii)360゜の視野を持つ全方位ビデオ映像の撮影,表示システムによる没入感映像表示技術の開発(iii)プロジェクタを用いて実世界の物体上にマーカーや映像を表示することによって,実世界の物体そのものを使ったヒューマン・マシン・インタラクションを実現する.(iV)複数のカメラで撮影された映像を,伝達したい情報の内容に応じて動的に切り換えることによって効果的な映像提示を実現する.